常照寺
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常照寺は、元和2(1616)年、日蓮宗中輿の祖といわれる日乾上人が、本阿弥光悦の土地寄進を受けて開創した鷹峰檀林(仏教の学問所)の旧跡で、旧山城六檀林の一つです。
学問寺である一方、寛永三名姑の一人として有名な吉野太夫ゆかりの寺としても知られています。光悦の縁故により日乾上人に帰依し、「吉野門」と呼ばれる朱塗りの山門を僅か23歳の時に寄進しています。太夫は遊女としての最上位にあたり、吉野太夫は際だった美貌に加え、和歌、連歌、俳句、書、茶湯、香道、囲 碁などあらゆる諸芸に優れ、その名声は遠く中国にまで喧伝されたといわれます。
また、夫である豪商灰屋紹益とのロマンスも歌舞伎の演目になっているほど有名です。また若くして病に倒れた彼女を偲んで植えられたという吉野桜が満開の頃の4月の第3日曜日には、島原の太夫道中や境内の随所に野点茶席が設けられる「花供養」が行われます。